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♪ 第86話 Paert, Arvo [現代]

♪ Paert, Arvo (1935~ エストニア)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. タブラ・ラサ            ★
2. ヨハネ受難曲            ★
3. フラトレス             ★
4. ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌  ★
5. アルボス              ★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)

うーんと、どの曲が有名なんだか。

はじめてのPaert体験がいつだったかは忘れてしまったのですが、きっと大学時代の最後の方でしょう。「スターバト・マーテル」や「アルボス」などの作品集のレコード(まだCDじゃなかったと思う)が出て、それをエアチェックしたのが最初と思われます。そのときは、平和な感じだねー、くらいしか印象はなし。

すぐに「タブラ・ラサ」を聞きます。これがインパクトが強くてですね。第1楽章冒頭の4オクターブ差のヴァイオリンのA音の強奏。プリペアド・ピアノの強烈な低音イ短調和音の響き。そして、どうやら数学的(というより算数的)に構成されていることもわかってきます。省略して簡単に書くと、音符のある拍が規則的に増え、休符の拍が次第に規則的に短縮されていき、休符が計算上0になるはずのところでカデンツァが始まるのですね。

「タブラ・ラサ」の譜面を購入して、第1楽章よりも第2楽章の方にびっくり。弦楽のパートは音階をゆっくり演奏。しばらく上昇音階を演奏して、それから下降し、下がりきると上昇(内声は同様にD→F→Aといった動きで上昇下降を繰り返す)。こんな基礎練のような譜面の組み合わせで美しい音楽ができてしまうとは。

それ以降、Paertの作品は見つけるごとにCDを購入していましたが、そのうちだんだん印象が薄くなってきてしまい。最近は演奏家によっては、くらいの購入度になっています。確かに静かできれいなのだけれど、今のところ安定した書法すぎて、新しい曲への期待感という意味ではそれほどでもなかったり、ということなのかも。でもいつか問題作が生まれ出たりして。


笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

1. タブラ・ラサ     この曲の印象が自分には強烈だった
2. ヨハネ受難曲     全曲約75分の最後の最後で何かが起こる
3. フラトレス      さまざま楽器編成の編曲があるが、ヴァイオリンとピアノの版が好き
4. 鏡の中の鏡      この曲はよく演奏して遊びます
5. スターバト・マーテル 単純で清楚な時間が流れるのです

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

でも、こういう中世・ルネッサンスに戻ったかのような静かで平安な響きは、現代の慌しい世の中への反動としての存在感を感じたりもするんですね。


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♪ 第85話 Orff, Carl [現代]

♪ Orff, Carl (1895~1982 ドイツ)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 世俗の賛歌「カルミナ・ブラーナ」     ★★★
2. 劇的演技「カトゥーリ・カルミナ」     ★
3. 劇的コンチェルト「アフロディーテの勝利」 ★
4. 該当なし
5. 該当なし
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)

カルミナに始まりカルミナに尽きる感のあるOrff。笹崎が「カルミナ・ブラーナ」を初めて聴いたのは、これまた上野文化会館の音楽資料室。高校2年のときだったかな、3年のときだったかな。あまりの単刀直入さに、「なんだかな~」と思ったことを覚えています。

それ以降も正直あまり興味を持てず、新たに聴いてみる曲数もスローペースで推移。結局、その傾向は今まで変わることなく現在に至っています。

わかりやすく野蛮なリズム、単純な旋律と和声、18禁な歌詞、わんさか入る打楽器などなど、ウケる理由はだいたい想像がつきます。ですが、何でだろうなあ。嫌いというほどではないけれど、自分にはあまり興味が持てないのです。

ということで、Orffで興味があるのは、曲そのものよりも「空耳」関係(笑)。


笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

1. 世俗の賛歌「カルミナ・ブラーナ」 第21・24曲あたりは嫌いではないのですが
2. すみません・・・
3. すみません・・・
4. すみません・・・
5. すみません・・・

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

いや、音源はそれなりにあるんですよ。オペラとか、ほかの大規模声楽作品とか。

次回は、PaganiniとPaertの予定。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★                        ★
★         今月の肯定          ★
★                        ★
★  「きれいなお姉さんは好きですか」のCMに、 ★
★  「はい」と心の中でつぶやいてしまう     ★
★                        ★
★                        ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

世の中の男性のほとんどはきっと同じ脊髄反射をするのだろう。違うとは言わせない。


では、また。


タグ:orff オルフ
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♪ 第84話 Ohana, Maurice [現代]

♪ Ohana, Maurice (1914~1992 フランス)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 10弦ギターのための「ティエント」   ★
2. チェンバロのための「ワンバ」「コンガ」 ★
3. チェンバロのための「そう、タンゴ」   ★
4. 該当なし
5. 該当なし
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)

有名な曲、やっぱり無理やり挙げた感がありますかね。ほんとうは該当なしかも。

さて、スペインの現代作曲家、Maurice Ohana。カサブランカ生まれ、スペイン人とイギリス人の混血だそうです。モーリス・オアナと読みます。モーリスであって、ユーイチではありません、業界の皆様。

初めてのOhana体験は、エアチェック。高校か大学のときに「3つのグラフィック」を聴いた記録があります。ギター協奏曲ですが、全然覚えていないぞ。

社会人になってから、10弦ギターのための作品やチェンバロ作品、チターを含んだ作品など、さまざまな出合いがありました。

とくにチターやチェンバロなど撥弦楽器・鍵盤楽器を使った色彩的な作品が面白いですね。とくにチターの微分音はくらくらきます。微分音のくせに不思議と不協和な感じがしないし(でも軽い脳内パニックが起きて楽しい)。ギターの使い方も面白いです。1
0弦ギターって、普通、下の4本の弦は共鳴させるだけなんですが、この作曲家の作品の場合は全部弾くのですね。その音がまた妖しすぎ。

金属打楽器の使い方や色彩感の出し方をはじめ、僕がオーケストレーションを参考にした作曲家の1人であります。この透明な妖しさは、ほかの作曲家にはない特徴ですな。


笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

1. クロード・ドビュッシーのトンボー    ソプラノ、ピアノ、チターと室内オーケストラのための。チターがのっけから強烈な微分音でくらくら
2. ミサ曲                 金属系打楽器と合唱の独特な響きが素敵。ソプラノとメゾソプラノが微分音でゆっくり近づくところなど妖しさ満点
3. サイン                 編成はフルート、ピアノ、チター、4人の打楽器奏者。チターの妖しい音程がたまらない
4. 10弦ギターのための「朝日が昇ったら」 10弦ギターの妖しさといったら
5. チェンバロのための「コンガ」      チェンバロ曲の中では個人的にこれがいちばん好きかな

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どれを順番上にするかなんて、この作曲家の場合意味がなさそうです。個々の作品というよりも作曲家が好きなんだろうな。
上記に出てきた作品のほかにも、2台のピアノ・4人の打楽器奏者と管弦楽のための「シナクシス」、クラヴサン・オーボエとホルンのための三重奏曲「聖なるイルクス」、10弦ギターのための「月時計」、チェンバロのための「夜と昼の全時祷のための鐘」をお薦めしておきましょう。


タグ:オアナ ohana
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♪ 第77話 Mompou, Federico [現代]

♪ Mompou, Federico (1893~1987 スペイン)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 歌と踊り      ★★
2. コンポステラ組曲  ★★
3. 前奏曲集      ★
4. 内なる印象     ★
5. 子供の情景     ★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)


社会人何年目か、「歌と踊り第6番」が使われていたテレビ番組ではじめてMompouを認識したかもしれません。ピアニストの熊本マリさんが出演してて。番組名なんでしたっけ。「旅に夢中」だったかな。だいたいいつごろ放映されていたのかも覚えていないですねえ。さて、そのときはムード・ミュージックだと思っていたのです。何かのきっかけでこれがクラシックの曲だということがわかったのですが。調べてみるとMompouの何曲かはエアチェックした音源があって、うーん、でも全然印象になかったのでありました。

その後もしばらくMompouとはほとんど縁がなく年月は過ぎていきました。ちょっと変化があったのは、アリシア・デ・ラローチャが好きになったとき。いつのことでしたかねえ。ラローチャのピアノは、曲が生命を吹き込まれたかのように活き活きとするんですね。とくにスペインのピアノ作品。AlbenizやGranadosは最高ですね。

で、流れで当然Mompouも聴くことになるわけです。「へえ、こんな詩的な音楽があったんだねえ」というのが当時の感想。単純で、静かで、響きに主を置いた、自己主張しない可憐な作品群。民謡を使った有名な「歌と踊り」シリーズ以外も、なんとも独自の美学が貫かれていることにはじめて気がついたのでありました。

実に個性的ですね。独特の透明感に満ちた響きがします。ほかの誰とも違った、遠くからの響きが自分の体内でさらに静かに共鳴するような、そんな感じ。また、誰にもその作風は受け継がれず、完全独立・完全自己完結型の特異点にある作曲家のように感じています。

Mompou自身のピアノ作品集や歌曲集をはじめ、少しずつ聴いてきましたが、まだまだこの作曲家の魅力のほんの一部しか自分には感じ取れていない気がします。これから先も少しずつ静かに内なる音に耳を澄ましていくことで、独自の世界観を少しでも感じ取っていければと思う今日この頃です。

心なしか文章のトーンも静かになってきてしまいました。それでは、このへんでおいとまいたします。


笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

1. 歌と踊り          民謡につけられた和声のなんとすてきなことか
2. 前奏曲           未出版だった11・12番が出版され、ようやく譜面が全曲揃いました
3. 内なる印象         静かで独特な音楽
4. コンポステラ組曲      美しい和声のギター作品
5. ショパンの主題による変奏曲 構成力よりも美しい和声に耳を傾けたい一品

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

まだまだ不思議な作曲家という印象です。



次回は、MonteverdiとMozart(管弦楽作品)。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★                        ★
★        今月の星占い          ★
★                        ★
★        休日の仕事運は         ★
★       平日よりよい気がする       ★
★                        ★
★                        ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

夏期休暇前日、翌日の仕事運は最高でした。


では、また。


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♪ 第76話 Milhaud, Darius [現代]

♪ Milhaud, Darius (1892~1974 フランス)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. スカラムーシュ         ★★★
2. 屋根の上の牡牛         ★★★
3. 世界の創造           ★★
4. ブラジルの郷愁         ★★
5. 打楽器と小管弦楽のための協奏曲 ★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)


ミヨーと読みます。念のため。さて、何の曲をいちばん初めに聴いたのかしら。「屋根の上の牛」オーケストラ・バージョンかな。「スカラムーシュ」かな。と、ここまで書いて思い出しましたよ。「打楽器と小管弦楽のための協奏曲」でした。高校生時代、エア・チェックを始めてすぐ、たまたまこの曲がFMでかかって、ヘンテコな感じがしてちょっと気に入ったことを思い出しました。その次が、上に書いた2曲ですね。

そうそう、同じく高校生時代に譜面屋さんに行って、まったく読めなかったことも思い出してきました。ミルハウドって誰? ググってみよう。

"ミルハウド" に一致する日本語のページ 約 19 件中 1 - 10 件目 (0.18 秒)

ああ、仲間、まあまあいますね。仲間にホネッガーとかいるんですよねー。サチエも。

大学生時代までにほかに「世界の創造」くらいは聴いたと思うのですが、あんまり印象は残っていないです。打楽器協奏曲のほかには「屋根牛」がちょっとポップで楽しいかな、くらいの印象のまま大学生時代を過ぎます。

「ブラジルの郷愁」とか「プロヴァンス組曲」「フランス組曲」といったMilhaudの主要作品は、比較的あとになってから聴いた気がします。社会人になってからかもしれません。そのくらい記憶に残っていない・・・。そうねえ、クレーメルの演奏した「シネマ・ファンタジーop.58b」という「屋根の上の牛」をヴァイオリンと管弦楽のために編曲した版が面白かったくらいで、今でもそれほど好きな作曲家というわけではないです。

いい演奏が少ないからなのでは、と思うことがあります。2つ以上の調を同時に演奏する、いわゆる「多調性」がMilhaudのウリなわけですが、音がまぜこぜになりすぎて面白みが十分引き出せていない気がするのです。透明な軽い音色で、耳のいい演奏家がごちゃごちゃにならないように精緻に聴かせれば、もしかしたら面白いのかも、と譜面を見ながら思うことがあります。その意味ではギーレンの演奏がちょっとよかった。

ああそうか、少ない数の異なる種類の楽器のために書かれた室内楽曲は、Milhaudらしさが出やすいのかもしれませんね。弦楽四重奏曲とかじゃなくて、ピアノ独奏でもなくて、管楽器とピアノのソナタとかね。でも、あんまり印象に残ってないや。

ということで、今でも、クラビノーヴァでたまに「スカラムーシュ」を弾いて遊ぶくらいの作曲家としての位置づけでしかなかったりします。



笹崎の好きな曲Best5
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1. スカラムーシュ           クラビノーヴァで合わせて遊ぶには楽しい
2. 屋根の上の牡牛           クレーメルの演奏が好き。でも、楽曲構成的に長すぎないか
3. 打楽器と小管弦楽のための協奏曲   へんてこさがすてき
4. 世界の創造             音の分離次第では面白みが出てくるのですが
5. オーボエとピアノのためのソナティナ こういう楽器編成がMilhaud本来の良さが出やすいのかも

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

突然好きになる日は来るのだろうか。


タグ:ミヨー milhaud
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♪ 第75話 Messiaen, Olivier [現代]

♪ Messiaen, Olivier (1908~1992 フランス)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 世の終わりのための四重奏曲   ★★★
2. トゥーランガリーラ交響曲    ★★★
3. 幼な児イエスにそそぐ20の眼差し ★★
4. アーメンの幻影         ★★
5. 鳥のカタログ          ★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)


今の僕があらゆる作曲家の中でもっとも好きな一人です。もっとも専門家から言わせれば「音楽史の上で新しい何かを生み出したわけではない」という評もあるわけで、それはそれでもっともではあります。でも僕のような単なる音楽愛好家にとっては、そんなことはどうでもいいことなんですな。オーケストレーションの見事さ、色彩の豊かさ、現代的な書法を用いながらもある種のわかりやすさを兼ね備えているところなど、自分が深く感心・感動してしまう要素を多く持っているわけで。

さて、笹崎青年とMessiaenの出会いは、これまた東京文化会館。高校2~3年のときだったかな。通い始めてわりとすぐにトゥーランガリーラ交響曲を聴いています。もう色彩の洪水が脳天直撃。オンド・マルトゥノというへんてこな電子楽器の音色、超絶技巧を続けるピアノ・ソロ、5楽章と10楽章の全楽器クレッシェンドにもやられまくり。そして電話帳のようなスコア。あっという間にこの曲のとりことなります。こんな曲が世の中に存在するとは、なんと素晴らしいことか。

こうなるとほかの曲も聴いてみないと気が済まないわけですよ。「天の都市の色彩」「クロノクロミー」をエアチェックで聴き、「キリストの昇天」は生で聴き、「鳥たちの目覚め」「異国の鳥たち」「7つの俳諧」(個人的に「ホーホケキョ」と呼んでいる)「われ死者の復活を待ち望む」「峡谷から星々へ」「我らの主イエズス・キリストの変容」、このあたりのオーケストラ曲を上野文化会館で次々と聴破。

おそらく「トゥーランガリーラ交響曲」と並んで有名な「世の終わりのための四重奏曲」は、オーケストラ曲に続いて大学1年までには聴いたと記憶しています。これも東京文化会館だったかな、それともエアチェックだったかな。大学1年のとき選択科目でと
った石田一志先生(有名な現代音楽評論家)の授業でも聴いた記憶が。

1987年3月。僕が大学4年になろうというとき、岩城宏之さんの指揮、早稲田大学交響楽団(通称ワセオケ)の演奏で「トゥーランガリーラ交響曲」アマチュア世界初演がありました。アマチュアでこの超難曲を! しかも大熱演だったことを覚えています。細かいことはいろいろあったんだろうけれど、その熱意に心を大きく揺り動かされたことはいうまでもありません。

今思えば、この演奏は、以降の自分の方向を変える出来事だったと思います。自分にとっては音楽人生最大の転機となった小出先生とのジュネスの数か月後、というタイミングも、ワセオケの演奏会が自分の中での位置づけの重要性を上げるプラス要因になったのかもしれません。「アマチュアだからこそできることは何なのか」。すぐに答えは出なかったけれど、何をすべきかということを考え始めたきっかけは、確かにこの演奏会にありました。「自分もアマチュアのはしくれとして存在しているわけだけれど、まだまだやれることがあるんじゃないのか。発想をもっと大きく広げることで、何かが見えては来ないだろうか」。

続いて、社会人になって数年目のこと。ERATOから「Messiaen主要作品大全集」が発売。当時のCDは高価だったよね。国内盤1枚3500円くらいした記憶が。まさか後に国内盤で出ると思わなかったので、輸入盤で購入。18枚組で4~5万円の出費だったと思います。いや、もっとしたかも。それはもう清水の舞台からバンジージャンプする(略語=きよぶたバンジー)気持ちで購入しましたですよ。値段の話はさておき、たぶんこのときがMessiaenのオルガン曲をまともに聴いた初めての経験だったように思います。

それから先は高価なスコアを少しずつ買い揃えていきます。楽譜屋さんの半額セールを狙うなど、涙ぐましい努力。とくに苦労したのは「鳥のカタログ」とオルガン曲。「鳥のカタログ」なんて8分冊。しかも1冊1冊が高価すぎですよ。揃えている途中は、どの分冊を持っていてどれが購入予定なのかわからなくなりがちなので、常にメモを持ち歩いていましたよ(今も。それでもときたま間違って買ってしまう・・・)。

ちょうど「鳥のカタログ」が全巻揃ったところで、アナトール・ウゴルスキが演奏しにやってきました。ジャスト・タイミング。武蔵野市民文化会館でしたね。当然行きました。1999年4月だったかな。なんでもウゴルスキは複雑な曲は音符を3色で塗り分けて演奏するんだとか。きっとナチュラル、シャープ、フラットで塗り分けるんだろうね(待てよ、ダブルシャープやダブルフラットは? )。僕もたまにやりますよ。弾けないことを理由に省略する音をホワイトで塗ったり・・・。

話を元に戻して、と。最近、ようやく歌劇「聖アッシジのフランチェスコ」のスコアもゲット。笹崎家最重量スコアですな。8分冊で合計15kgくらいはあると思われます。でかすぎるので専用ダンボールにて保管中。ということで、主要曲はあと「天より来たりし都市」1曲を揃えると完了であります。楽譜図書館開業できるか? 


笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

1. トゥーランガリーラ交響曲      この曲が自分の音楽人生を大きく変えたのは間違いない
2. 幼な子イエスにそそぐ20のまなざし たったピアノ1台から大宇宙の広がりを感じてしまう
3. アーメンの幻想           どうやったらこんな素敵な和音が? 色彩が見事に変化する
4. 鳥のカタログ            鳥に詳しくなくても、目の前に自然の光が広がってくるのです
5. 峡谷から星たちへ          そもそもテューバってこんな音が出せるわけ?! 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

好きな曲がたくさんあるので、どれを選ぶか迷いました。オルガン曲、1曲は入れたかったのですが。
「世の終わり」がランキングに入っていない時点でそうとう迷ったのだ、ということで。


次回は、MilhaudとMompou。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★                         ★
★        今月の呼び出し          ★
★                         ★
★    「ちょっと2~3分いい?」は       ★
★     たいがい10分以上かかる        ★
★                         ★
★                         ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

A「ちょっと10秒いい? 」
B「・・・・・・」
A「ねえ? ちょっと10秒だけ・・・」
B「・・・10秒経ったけど、何か」


では、また。

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♪ 第68話 Lutoslawski, Witold [現代]

♪ 第68話 
♪ Lutoslawski, Witold (1913~1994 ポーランド)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. ダンス・プレリュード      ★★
2. 管弦楽のための協奏曲      ★
3. 交響曲第3番          ★
4. パガニーニの主題による変奏曲  ★
5. 弦楽四重奏曲          ★

(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)

上野文化会館で現代曲を聴き始めた高校時代、もっとも興味を持った現代作曲家の一人がLutoslawskiでした。とくに「オーケストラの書(リーヴル)」「チェロ協奏曲」の2曲。不確定手法という新しい作曲技法を使いながらも、楽しく聴けるところがすごい。なんとか生で聴きたいと機会を窺い、「オーケストラの書」を井上道義さんの指揮で聴くことにも成功。たしかBerioの「シンフォニア」とカップリング、ファン垂涎のプログラムでありました。

社会人になってからも、新作を含んでCDが出るごとに買い足していったのですが、特に感銘を受けたのが、交響曲第3番。個人的に勝手に「ダダダダ交響曲」という副題で呼んでいますが、「管理された偶然性」の集大成だと思います。それでいて「頭で書いた音楽」という印象を受けず、むしろ爽快ですらあります。

1994年にお亡くなりになったニュースを受けたときは、けっこうショックでした。そのあと主要曲を、追悼の気持ちを込めて立て続けに聴いたことを思い出します。


笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

1. 交響曲第3番          20世紀に書かれた偉大な交響曲の1つだと思います
2. オーケストラの書        不確定手法に始まってそれが次第にリズムに収斂されていくプロセスなど感動的
3. チェロ協奏曲          チェロと管弦楽とはほとんど戦い。チェロは敗れ、管弦楽はそのチェロにさらに追い討ちを
4. パガニーニの主題による変奏曲  現代のパガニーニ変奏曲は傑作が多い。ほかにBlacherとか一柳慧さんとか
5. 葬送音楽            比較的初期の弦楽作品。12音列で書かれているのに、悲痛なロマンティシズム

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