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♪ 第69話 Mahler, Gustav [近代]

♪ 第69話 
♪ Mahler, Gustav (1860~1911 オーストリア)

♪独断で決めつける有名な曲Best5
1. 交響曲第9番     ★★★★
2. 交響曲第2番「復活」 ★★★★
3. 交響曲第1番     ★★★★
4. 交響曲第5番     ★★★★
5. 交響曲第6番     ★★★★
(有名度 ★★★★★=誰もが知っているはず ★★★★=メジャー曲 ★★★=準メジャー曲 ★★=知っているとちょっと誇れる ★=知っているとマニア扱いされる)

はじめて聴いたMahlerは、たぶん高校1年、レコードで所持していたワルター指揮の交響曲第1番。所持していたということは、子供の頃に聴いた可能性もありますが、何も覚えていないのであります。かっこいい曲だなあ、が第一印象。これは聴く者を捕らえて放さない魅力がありますね。最近はBeethovenやMozartからというよりも、MahlerやR.Straussからクラシックを愛好するようになる人が増えていると思いますが、まさに自分もこの曲を通じて一気に管弦楽愛好者となったのでありました(この頃はまだMahlerブームが来たか来ないかくらいの時期)。

このあとすぐエアチェックを大量にするようになったのですが、そのごく初めの頃、Mahlerの全曲チクルスが演奏されたのです。指揮者はばらばらだったと思いますが、なかでも交響曲第6番が印象に残ったのですね。ほかに2・3・5番あたりがわかりやすくかっこいいので気に入ったことを覚えています。当時はもうほんとうにMahlerの虜でして、スコアもすぐ購入し、繰り返し繰り返し聴いていました。まだ国内版が出てなかった6・8番は輸入版スコア。今の時代は恵まれているよね。アバド指揮の交響曲1番の若々しい演奏を人見記念講堂で聴いたのも高校時代。

高校時代の好きな順番
2-5-6-1-8-3-9-4-7-大地

舞台裏の別働隊やハンマーなどの特殊楽器があるとうれしくなっちゃうお年頃なのでありました。10番は確か未聴。アダージョだけは聴いたかも。



大学時代。楽曲形式に興味を持ち、さらにMahler熱は加速。けっこう複雑なんだよね。細かい部分までは分析しなかったけれど、概要がわかっただけでも感心しきり。クラブの合宿を勝手に早く切り上げてバーンスタイン指揮の交響曲9番を聴きに行って涙したのは、確か大学2年のとき。

大学時代の好きな順番
9-5-6-8-2-1-大地-10-3-4-7

第3主題、第4主題とか出てきていることがわかっただけでうれしくなっちゃうお年頃なのでありました。



社会人になりたての頃だったか、急にMahler熱が急速に冷えた時期がありました。冷めたというより、どうにも苦手というレベルにまで。そして、9番と大地の歌の「告別」くらいしか聴かなくなります。自分とMahlerの音楽との間にすごく距離があって、共感できないような気がしてきたのですね。つまり、Mahlerのあまりに私小説的な側面についていけないというか、普遍性とは対極にある音楽を自分の中でどう消化すればいいかわからなくなったというか。Mahlerから離れた時期はけっこう長く続きましたね。少なくとも3~4年は、ろくにMahler作品を聴かなかったと思います。この頃、頼まれて交響曲第1番のオーケストラの打楽器賛助で右手大太鼓・左手合わせシンバルとかもやってますが、このときもあんまりMahler作品に対する思い入れは強くなかったです。

Mahler熱が冷めていた時期の好きな順番
9-10-大地-1-5-6-4-7-2-3-8

大地の歌以降はほとんど聴かなかったので、ランキングすら意味のない期間でした。



1994年。メトロポリタン・マンドリン・オーケストラで「大地の歌」の「告別」を取り上げよう、ということなりまして。Mahler作品の中では、当時数少ない共感できる曲だったので、少し楽曲研究をしながら編曲を進めました。この頃だったか、Mahler自身によるピアノ伴奏の版が出版されたことも大きかったですね。ただ、このときも大地の歌以前の交響曲への興味は冷めたままでした。

1995年。交響曲第7番のマンドリン賛助。このとき、ちょっと7番が好きになりました。へんちくりんなねじれ具合が。ちなみに、ここでギターを弾いていたのが嫁ですが、当時は何もありませんでした。

それから数年後、何を思ったか、苦手なMahler関連書籍を読破。苦手な分野、興味関心の薄い分野の書籍も、なぜか敢えて読むんですよね。笹崎はそういう習性のようです。きっかけが何の本だったか忘れましたが、Mahlerの楽曲と新しい関係性を作れそうな気がしたんですよね。それから、改めてMahlerの楽曲を少しずつ分析。とくに大地の歌以降の楽曲とMahlerの私生活や私情との関係が少しわかってきたんですね。そんなんで、1999年に分析研究を兼ねてメトロポリタン・オーケストラで「交響曲第10番」の第1楽章を取り上げることに。1楽章だけでなく、終楽章までさまざまな書物やら譜面を調べながら、Mahlerがこの楽曲に託した想いを研究。研究成果を簡単な(やっぱり長い?)文章にして、解説もしました。この解説、今見ると、急いで書いたこともあるし(文章書いているよりも編曲仕上げないと、ということで)、自分の想像と客観的事実が多少ごっちゃに書かれていることもあって相当な乱文ですが、力作ではありますな(笑)。これがきっかけとなって、Mahlerの音楽が以前より深いレベルで聴けるようになり、Mahlerへの苦手感情はようやく克服されました。

Mahlerへの興味が再び湧き上がった時期の好きな順番
9-10-大地-5-7-6-4-1-3-2-8


その後は、当時の研究熱は冷めたものの、普通に楽しめるようになっています。その頃との違いは、当時好きだったバーンスタインやテンシュテットといった強烈個性による感情移入型演奏から、ギーレンなど絶対音楽として解釈された客観型演奏の方に興味は移ってきている、というくらいの変化ですかね。好きな順番も変わらず。

それにしても、ここまで一度完全に興味を失って再び好きになったという作曲家は、ほかにいないなあ。興味薄いところからはまっていった作曲家はいますけどね。少々ドラマチックな関係であります。皆さんには、こういった作曲家っていますか。


笹崎の好きな曲Best5
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

1. 交響曲第9番     あらゆる楽曲の中で好きな曲ベスト10に間違いなく入る
2. 交響曲第10番    完成していない作品だからという見方をする人も多いが、いいものはいいと言おうよ
3. 交響曲「大地の歌」  「告別」は納得できる演奏が少ないように思う。とくにコーダの解釈
4. 交響曲第5番     最終楽章のフーガに、やはり熱狂してしまう。自分はまだ若いと思う瞬間
5. 交響曲第7番     一見支離滅裂でありながら、やはり支離滅裂であるところが興味をそそる

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次回は、MartinとMartinu。



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★                      ★
★       今月のパブロフ        ★
★                      ★
★   エルニーニョという単語を聞くと、   ★
★   なぜか山上兄弟の笑顔が浮かぶ     ★
★                      ★
★                      ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

「てじなーにゃ!」
自分だけ? 


では、また。



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